2010年7月5日月曜日

7/4: プログラム レポート

7/4(日)のプログラム―結ぶダンス、影響の不安、NOW, HERE, DANCE、小川水素 site-specific、そしてアレッシオの「声の影」と、かなり充実していたプログラムだった。このようなプログラムが、ダンスフェスティバルにおいて、かつて日本であったのだろうかという自負が、僕のなかにはある。やっと、ここまで到達したのかという。はっきりいえることは、全てが明晰で、身体、ダンスを通してそれぞれのプログラムの方向性が別方向に放射されていた。爽快な清々しさがあった。


結ぶダンス
名古屋唯彰さんの、剣を持っての徹底した武道のダンス。程よい緊張感と、空間の冷たさが凍み渡り、それと逆行して、身体が時間とともに熱を帯びて来たところで剣を振りかざし終了。
カワムラアツノリさんのは、そこはまさしくJudsonだった。嬉しかった。

【パフォーマンスの模様】

影響の不安
幸内未帆さんは、完璧なストラクチャーで、言葉とのダンスだった。ダンスが言葉とイコールだった。このプログラムのコンセプトは絶対いい。

【パフォーマンスの模様】

NOW,HERE,DANCE
はっきり言って楽しすぎた。このような大勢の、それもプロフェッショナルなダンサー同士のインプロストラクチャーのスコアを通して、繰り広げられたことは、いままでになかったと思う。お互いを知ることが、如何に楽しく、そしてまた、自分のインディビジュアリティーに回帰することになるかを経験すること。このプログラムは、絶対的に継続して行きたいと思う。瀬藤さんの音が、クールで質が良く、是非、来年もお願いしたい。

このフェスティバルが、このような似たプログラムが多いなかで、将来的に一層のうねりとなることを確信した。まだまだ、関係者含め、お客さんは少ないけれど、関わった人々が波紋のように広がっていくと思う。そして本当に、外国人のアーティストとのエクスチェンジよりも、今は日本人同士のエクスチェンジが必要だと痛感する。それが、少しずつ環境を変えていくと。

小川水素site-specific dance|GRID on GRID
この時のために、大雨が用意された。大雨の中で、ずぶぬれになりながらのsite-specific。site-specificの醍醐味を味わった。site specificに於ける久々の感動。
お客さんは、この時間を、一生、忘れることはないだろう。

【パフォーマンスの模様】

アレッシオ・アレッシオ・シルヴェストリン声の影
彼のインスタレーションと、彼の関節ムーブメント、フルートの福井さんの関係が、とてもアーティスティクで、ハイセンスだった。せっかくインスタレーションが展示されているので、もう一回くらい見たいと思ってしまう。

【パフォーマンスの模様】

山崎広太


【プログラムの詳細はこちらから】
http://wwfes2010.exblog.jp/13469140