2010年7月7日水曜日

7/5: DekNobo et Duet / EPE レポート

DekNobo et Duet
水銀灯と無機質な空間に、岡﨑乾二郎さんのDekNoboと、手塚夏子さん、高嶋晋一さんの関係性において、多数に渡る緊密な層を垣間みることができた。あまりにシンプルなDekNoboくんが動くことによって、棒が遠心力によって動く、そして止まる。随時変わるDekNoboくんのポジションにおいて、パフォーマーは、それによって瞬時に生まれる関係性を作り出し、尚かつ、同時に二人の緊密性も持続した状態で瞬時に生まれ変わり、複雑な関係性を彷彿させる。余りにもクール。僕はここ最近においてはかなりヒット。しかし悲しいかな。ダンスをどんどんやっても不明瞭で何も伝えられないのに、ほとんどただの移動だけで、これだけ多くのことを伝えることができる。ポストモダンの強さを久々痛感した。

【プログラムの詳細】
【パフォーマンスの模様】


Exploring Performances Experimentally = EPE
その後、河村美雪さんのスピーチ。ここに至るまでの河村さんの経緯の説明から始まって、運きが生命を作る複雑系操作。今回は、映像でなく音で実現した。時間が推移するにしたがって、増殖し何かが立ち上がる心地よさを感じた。しかし、その舞台上で登場しているダンサーのポテンシャルが余りにも低く。急遽、僕の独断で、岡﨑さんと池上さんの対談に持ち込んだ。こうしたことによって、本来、ここでのパフォーマンスの本質が崩れてしまったことに、とても岡﨑さん、池上さんに、お詫びを申し上げます。しかし、普段聞けない、二人の会話。そして、それからのダンサーの意識は変わり、良くなったことに安堵。岡﨑さん、池上さんのプログラムがセパレートになり、それをお客さんが、横断できることが理想だった。

【プログラムの詳細】
【パフォーマンスの模様】


一方、ダンス、または身体は全てのジャンルに通低しているものであり、このように、多方面からの、身体へのアプローチの試みをできたことの喜び。そして、今後も、このようなプログラムを続けていけたらと思っています。このプログラムに於いて、大勢の方々が関わりました、感謝を申し上げます。

山崎広太