2010年7月9日金曜日

7/7: シェア・プログラム レポート

スタジオラボとは一転して、何か日本人の持っている曖昧性が露呈したように思える。それと、70年代に、多くの舞踏のソロダンサーが排出されたときに、悪くないんだけど、ちょっと退屈かな?って感じもあり、それが日本のポストモダンの原型のようでもあり、当時のことを思い出した。

西脇さとみさんのダンスは、伊藤多恵さん作品以来見ていなく、久々に見ることができて嬉しかった。作品はとても好感が持てた。ずっと自分の身体の傾きに徹底して、幽霊のようで非現実的だった。ただ、途中、通俗的な音が入り、それに対しての所作から緊張感が消え少し眠くなった。ほとんど、ずっと持続した緊張感で、そして無音で徹底してほしかった。それと25分の時間枠の中で、その先にあるものを、予感させるものが見たくなった。逃げるように帰っていってしまったことが残念。

サエグサユキオくん、最高のキャラクターダンサー達なんだけど、素人の人を使うときには、ある程度のコンセプチュアルな要素が入るともっと見やすいし、強力な作品になると思う。この作品では、絶対的なコンセプトがあると思うんだけど、そこを発見したいと思った。でも将来、可能性のあるサエグサカンパニーになるだろうと予測する。最初の青山さんのソロも、パキパキした動きばかりでなく、ペダストリアン・ムーブメントも入れることによって、後半に登場する、最強ダンサーとの関連性が見えるはずなのに~と思った。もっと、作品を熟考すべきサエグサユキオくん!

堀江進司さんの作品は、見ていて辛かった。何か踏ん切れないものがテーマなのだろうけど、そのシチュエーションなら裸になるなよ!と言いたい。それをお客さんと同じ時間を過ごそうとするには無理があり、それ故、身体の方向性も定まっていなく、徹底していない。ラストに向かって、盛り上がる音楽で天を仰ごうとする姿は、かなり勘違いをしているように見えてしまった。そしてマッチョならマッチョならではの、絶対やせた人ができない、タプタプとしたな贅肉の反動で動き回って欲しいと思った。

山崎広太


【パフォーマンスの模様】

【プログラムの詳細】